043. iPad Proの出張用にInateckキーボードケースを使用した話(ついでにApple Pencil対応に)
海外出張
2018年8月12日現在、仕事で東南アジアのとある国に、いつもの10.5インチ版iPad Proを持参して来ています。でも今回はiPadだけでなく、USBメモリ経由のファイル交換が頻発するのと、iOS版でないMS Office、それから他の人が使うWindows PCのためのウィルスチェック機能が必要だったので、ASUS Vivobook E203NA-464ノートPCを急遽購入して持参しました。
この短期間のためだけのPC購入は極力避けたかったのですが、仕事を滞らせるわけには行かず。
以前の海外出張で活躍したPC
あまり頻繁ではないけど、過去に何度か数週間単位の海外出張がありました。まず2003年あたりのときは、今は懐かしいCrusoeというCPUを搭載した、本体はすごく軽いけど動きが重いSony VAIO C1を持参しました。
そのときはとにかく荷物は軽くて済みました。簡単な書類作成と、「メモリースティック」仕様の初期のデジカメSony CyberShotで撮影した写真の整理に使ってました。そういえばCPUのメーカー名が「Transmeta社」だったのを思い出したのは、この15年間で初めてです。トランスメタ、すっかり忘れてましたね。
↓昔撮ったC1の写真です。
↓長時間用バッテリーをつけてリフトアップしたときのこの佇まいがGood。天板ほきれいな薄紫。微妙な曲面仕上げで、押さえ方向の強度を確保している(んだと勝手に想像)。縁は面どりされていて、その面もまた少し湾曲させてあって、好きですね。バッテリーの円筒形とヒンジ部分を融合させたいいデザインです。
次に2005年ごろ。こちらはベトナムに1ヶ月間でした。Sony VAIO C1の画面があまりに縦方向に短く、動作もモッサリだったので、14.1インチの大画面で「普通の」Intel CPUを搭載した当時は日本IBMのThinkPad T40を購入していたのを出張に持参しました。
当時動かす必要があったWindows用のデータ解析ソフトもしっかり動作し、Officeでの資料作りもとても捗りました。まあ引き換えに重さは2.2kgを超えていて、カバンも大きめのものを買う必要がありましたが。
↓撮影の仕方もあり、ディスプレイが正方形に見えますが、普通の4:3画面です。
↓この赤紫のポートが何だかご存知ですか??(プリンタポートです)。
↑ちなみに、SCSI(スカジーと読む)接続や、モデム接続などの機能拡張を実現するための「PCカード」のスロットが2つありました(←現代人には意味不明な文章ですね)。
なぜPCでなくiPad Proか
ということで今回の出張ですが、まあ普通であれば仕事用のノートPCとして、PanasonicのLets Noteシリーズ等が無難ですよね。自分も1996年か97年に1台、1999年に1台買い、論文を書くのにすごく役立ちました。
だけど現在、普段の仕事は仕事場のデスクトップで完結する内容です。家ではiMac、出先で作業が必要ならiPad Proで十分なので、もう自分にとってモバイルノートは、例えMacbookであっても、購入する必要性が極小なんです。なので今回の出張も、できればiPad Proで済ませたいと目論んでいました。
それに特に海外出張などであれば、iPadは自分にとって、使う上で数々のメリットがあります。
iPadのメリット
起動も動作も機敏で、画面のどこであってもタッチ操作で直感的に操作できるし、キーボードを使えば文章の入力も問題がなく、移動中の機内や、作業中に立ったままでもPDF資料を参照でき、その資料を拡大して他の人にもサッと見せることができ、画面のスクロールはもたつかず早くて綺麗だし、手書きで注釈やメモを書き込め、Readdle PDF Expertなどを使うと資料PDFのページ入れ替え等の編集も直感的で素早く、WiFiがなくても現地で安いSIMを買って挿したり、若しくは埋込済のApple SIMにデータ通信契約を付けて常時接続したり、頑丈なケースを付ければ移動中に鞄を少々雑に扱ってしまったとしても耐えられ、ほぼ1日バッテリが持つし、ACアダプタも小型で、汎用的なUSB充電噐も使え、聴きたい音楽・写真・映画は全部入っていて、スピーカーは必要十分な音質と音量だし、必要なファイルも入れられ、iCloudにバックアップが取れ、盗難や紛失に遭っても中の情報が取り出される確率が非常に低い等々、数々のメリットがあります。
なので今回、予備機のASUS Vivobookは、
- ファイルのウィルスチェック
- USBメモリでのファイル交換
- Officeのフル機能が必要な場合
のためだけに使用し、その他の作業は全て、iPad Proで処理しました。
USBメモリでのファイル交換はiOS機器でも可能だけど
なお上記の3つのタスクの中で、USBメモリでのファイル交換は、Lightning-USBメモリなどを使えば、iOSでも可能であることは知っています。
実は自分も様々な製品を購入して試してみたんです。通常のLightning-USBメモリや、microSDを指すタイプ(Leef)とか。でも日本語名のOfficeファイルの転送が上手く行かないなど、どれも何かしら使いにくさがあって「使えん」という結論になりました。
以前購入していたiUSBport2という製品があって、今回の使用用途を最も有力に実現してくれそうだったのですが、使用しないまま何年か寝かせていたため、リセットや、ファームウェアの最新化等を試そうとしても、何をやっても起動しなくなっていたため、使うのを諦めざるを得なかったのは残念でした。
てことで、USBメモリを介したファイル交換については、予備機として持参するPCに任せることにしたのです。
iPad Proのケース
iPadを持って海外出張する今回は初の機会なんですが、不測の事態に備えるためのケースが必要です。
ケースを選ぶ条件としては、iPadの保護性が高く、キーボード付きでApple Pencilが収納可能なものにしようとしていたので、当初は、すでに購入済みで、このブログでもレビューした、以下の二つに絞ってました。
- ProCase+Smart Keyboard
- dodocoolキーボードケース
普段常用しているInateckのキーボードケースは、軽くてキーボードも打ちやすいし、開け閉めも素早くでき、形状がMacBook Airのようなクサビ形なので、カバンやインナーケースにスッと収納でき、とても使い勝手がいいんです。でもApple Pencilを収納できないことと、ちょっと強度が不足していそうなので、カバンを地面に落としたりと、海外出張では何が起こるか分からないこともありやや不安なので、持参候補としては除外していました。
でも、ProCaseはクッション部分が分厚く衝撃吸収性が高そうでGoodなのですが、組み合わせるのはSmart Keyboard。これは過去記事の最後に書いたように、自分としては、きれいに清掃していない不特定多数の使う公共の場所では使いたくないんですよね。画面に触れるマイクロファイバ面が床面に接地するので汚れるし、汚れても清掃しにくいんですよね。
一方、dodocoolケースは、過去記事にも書いたように、iPadの保護性は抜群だと思います。
でもInateckケースと比べると250gくらい余計に重いのと、開け閉めの素早さがInateckケースほどではないんです。Inateckケースは、ぱかっと開けてさっと使えるのに対し、dodocoolケースは、よいしょ(重い)、パカッ、パッチン(留め爪を外す)、磁石でカチャンと、一手間多くなるんです。
それに、カバンからの出し入れのし易さが違います。Inateckケースはクサビ形(シェル形)なのでカバンの出し入れがしやすいのに対し、dodocoolケースはカバンからの出し入れがしにくいんですよね。とてもいい製品なんですが。
ということで、今回の出張では、事務所以外の場所でも常に肩掛けバッグに突っ込んで、立っている場面でもさっと取り出していつでも使える状態にしておくことを想定していたので、「InateckケースにApple Pencilケースを取り付け、若干華奢な点にさえ気をつければ、一番気持ちよく仕事できそう」という結論に至りました。
InateckケースにApple Pencil収納機能を追加
まず持ち運び時の保護性を高めるため、クッション性のあるインナーバッグに入れてカバンに入れることにしました。
それからApple Pencilは、収納ケースをInateckケースに取り付けようと言うことで、下のApple Pencilケースを買ってみました。
最初は付属のゴムベルトで固定しようとしましたが、ベルトを取り付けられる場所は、下の図でいうスタンド部分①しかないと思うんですが、ここは実は端っこがペラペラなので、バンドで絞ると変な具合にめくれて見た目が良くないんです。
なので、Apple Pencilケースからバンドを切り取って、ケース部分だけをInateckケースの②の場所に強力粘着テープで貼り付けることにしました。
ちなみに強力粘着テープを使った過去記事です↓
それで取り付けた結果、いかにもDIYな具合になりました↓(^^;
まあ、見た目はアレですが、本体を持ち上げたときの引っかかりにもなって、取り回しが良くなりました。
出張から帰って
(この一節は記事045に書いていたものをこちらに移動しました)
さて今回の出張ではiPad Proは、Inateck BK2005キーボードケースに入れてたおかげで、肩掛けカバンからサッと取り出せて、パカっと開けて作業したり、タブレットモードにしてサッと資料を確認したりと、随分と使い勝手がよかったです。軽さにすごく助けらた感じですね。
また改造して取り付けたApple Pencilの自作収納もいい具合でした。ただ、本体を手に取るときの引っ掛かりとしても使うので、Apple Pencil収納ケース自体がヨレヨレになってきてユルくなり、Apple Pencilがスルッと落ちる事態に。そこは巻いた紙を入れたりしてキツめにしました。いいんです、使えれば(^^;。
これ以外にケースに施したのはクッション材です。100均やホームセンターで売っている、TPU製のようなクッション材をキーボードの下面に9個、貼り付けました。
- 机上で滑りにくくなる
- 下面全体が机上に密着せずに済む
- 手で持つときも滑り止めになる
の役に立ちましたよ。結構ハードに使いましたが、外れなかったですね。
↑透明な丸いのが、後付けしたクッション材。TPUぽい材質で高い滑り止め効果が。持つときにも落下防止になりました。
iPad Proのかすり傷
だけどInateckキーボードケースを使う上で、1点だけ残念なことがありました。それは、肩掛けカバンに入れて、何か別の作業をしていたときに、肩掛けカバンごと強く圧迫してしまったようで、iPadの画面に、うっすらと線状のかすり傷が付いたことですね。↓↓写真では見えにくいですが、色味が異なる線がつきました。
原因と思ったのは、キーボードケースのキーボード部分の天板に、アルミ製のような薄いプレートが付いていて、このプレートの端っこが、どうも画面に触れて擦れたことで生じた線のようです。
その検証のため、キーボード天板と画面の両方にメンディングテープを貼って、キーボードの方に蛍光ペンを塗り、乾く前に本体を閉じて、軽く押してみました。すると。。
↑検証写真(1)
↑検証写真(2)
↑iPad Proの画面に蛍光ペンのインクが移っていて、その線は、出張中に画面に生じた線とピタリと一致。。やはりこの部分が運搬中の圧迫で擦れて付いてしまったようです。
ガラスに傷は付いてないので触っても凹凸はないし、消灯した画面に光を当てると、色が違うラインとして、うっすらと確認できる程度でした。iPad Proの画面には「反射防止コーティング」や「耐指紋性撥油コーティング」が施されてますが、今回画面に現れた「線状」のものは、このコーティングが擦れて取れてしまっただけ、って言う感じです。あれだけ圧迫したけど、これだけで済んだのは、Inateckケースの強度もそこそこあるし、iPadのガラス面も強い、と言うことだと思います。
おそらくiPad Proの液晶画面に保護シートを貼っていたら、保護シートにカスリ傷が入るだけで済んだと思います。気になる方は、何か画面の保護シートを貼って使用するとよいかもですね。自分としては、吟味されたiPad体験が損なわれるのは避けたいので、なるべく画面には何も貼りたくないですが。
ただ、iPadの画面に接する面がソフトなSmart Keyboardであったら、いくら抑え方向の力が加わっても画面に傷は付かなかっただろうな、とは後から思い至りました。やっぱりそこまで考えてのSmart Keyboardのデザインなのでしょうか。
まとめ
ということで、iPad Proの出張用に、Apple Pencil対応に魔改造したInateckキーボードケースを使って、とても使い勝手がよかったよっ!というお話でした。
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